[UiPath] [図解解説] オフライン環境下へのパッケージのインストール方法について

開発者ブログ

下記の情報はUiPathオフィシャルの下記のページを参照して作成しています。
https://docs.uipath.com/ja/studio/standalone/2023.4/user-guide/managing-activities-packages#managing-packages-in-offline-environments

パッケージとは

UiPathのStudioやStudioXでロボット開発を行う際に利用するアクティビティはパッケージファイルに格納されています。例えば「Excelファイルを使用」のアクティビティを配置してみると、右側などに表示されるプロパティ欄にてパッケージ名称を確認することが可能です。
(「Excelファイルを使用」アクティビティは「UiPath.Excel.Activities」パッケージに含まれているということが推測できます。)

プロジェクト内で利用しているパッケージは「パッケージを管理」から確認することができます。
StudioやStudioXの上部に表示されている「パッケージを管理」をクリックすると、「パッケージを管理」ダイアログが表示されます。こちらのダイアログの左に表示されている「プロジェクト依存関係」タブを選択すると、現在のプロジェクトに含まれているパッケージの一覧が表示されます。
(「UiPath.Excel.Activities」パッケージについても含まれていると確認ができました。)

オンライン環境下におけるパッケージの取得

「パッケージを管理」ダイアログでは、既存のパッケージのバージョン変更を行うことができるほか、新たに必要なパッケージを追加で取得する(インストールする)ことも可能です。オンラインの環境下においては、「パッケージを管理」ダイアログにて必要なパッケージファイルを検索し、インストールボタンからインストールを実行することができます。
(下記の例では、「UiPath.Form.Activities」パッケージをインストールして利用しています。)

オフライン環境下におけるパッケージの取得方法

オンラインの環境下においては、上記の手段にてインターネット上からパッケージファイルを柔軟に取得することができますが、例えば社内のクローズドネットワークなどからは外部のインターネットにアクセスできず、ファイルを取得できない、いわゆるオフライン環境下でStudioやStudioXを扱っている方もいらっしゃるかと思います。

そういった場合のパッケージの取得方法について、UiPathのDocument Portalを確認すると下記のページにて手法が解説されていますが、文面のみのためなかなか理解が難しいかと思いました。
そこで今回は図解付きでオフライン環境下でのパッケージ取得方法を解説していきます。
https://docs.uipath.com/ja/studio/standalone/2023.4/user-guide/managing-activities-packages#managing-packages-in-offline-environments

オンライン端末に NuGet Package Explorer をインストールする

オフライン端末上のStudioやStudioXにパッケージファイルを連携するためには、オンラインに接続できる別の端末においてパッケージファイルを取得し、転送する必要があります。オンライン端末では「NuGet Package Explorer」というツールを用いてパッケージファイルを取得するため、まずこの「NuGet Package Explorer」をインストールする必要があります。

「NuGet Package Explorer」はMicrosoft Storeから取得することが可能です。下記のリンクからインストールを行います。
https://www.microsoft.com/en-us/p/nuget-package-explorer/9wzdncrdmdm3

インストールボタンからインストールを実行

インストールが完了するとWindowsメニュー上に「NuGet Package Explorer」のアプリケーションが表示され、起動すると下記のようなアプリケーションが立ち上がります。

オンライン端末にて NuGet Package Explorer でパッケージファイルを検索し、取得する

ここからは「NuGet Package Explorer」の操作方法を解説していきます。

「Open a package from online feed」のメニューを選択します。

下記のような画面が開きます。この画面では様々な取得元(ソース)からパッケージを検索し、取得することができます。UiPathの関連パッケージを取得するために、UiPathのソースを指定して検索を行います。
「Package source」欄に
https://pkgs.dev.azure.com/uipath/Public.Feeds/_packaging/UiPath-Official/nuget/v3/index.json
と指定することで、UiPathの関連パッケージのソースを指定します。

上記のソースを指定した状態で検索を行うと、UiPathの関連パッケージを検索して取得することが可能です。下記の例では「Form」と検索して「UiPath.Form.Activities」を見つけています。パッケージを見つけることができると、右側の「download」から最新パッケージの取得ができるほか、「show all versions」からバージョンを指定して取得することもできます。

取得したファイルは下記のようなパッケージファイルでダウンロードされるため、こちらをStudioやStudioXの操作端末に転送します。(共有フォルダに配置するなど、アクセスできる個所に配置することができれば問題ありません。)

オフライン端末の Studio や StudioX に取得したファイルを取り込む

取得したパッケージファイルをStudioやStudioXに取り込む方法はいくつかありますが、ここではローカルのパッケージフィードを活用した方法を紹介します。

Studio > 設定 > パッケージソースを管理 と進むと、設定されているパッケージソースの一覧を確認することができます。こちらからデフォルトの状態で設定されているローカルパッケージフィードが確認できるほか、そのほか新たにローカルパッケージフィードを設定することができます。

今回取得したパッケージファイルについて、既存のローカルパッケージファイルのパスに配置するか、もしくは新たに指定したパッケージファイルのパスに配置することで、Studio、StudioX内でそのパッケージファイルにアクセスし、利用することができるようになります。こちらのパスはStudioやStudioXを扱う端末からアクセスできればどちらでも問題ないため、共有フォルダのパスを指定して複数の開発端末に同じパスを設定するといったことも可能です。

今回は新たにパッケージファイルのパスを設定し、そのパスに取得した「UiPath.Form.Activities」のパッケージファイルを配置しました。

こちらの状態でStudioやStudioXから再度「パッケージを管理」ダイアログを開いてみます。すると先ほど追加で設定したローカルパッケージフィードがダイアログ上に表示され、そちらに配置している「UiPath.Form.Activities」パッケージにアクセスできるようになっているため、こちらからパッケージをインストールして利用することができるようになりました。

NuGet Package Explorer が利用できない場合のパッケージファイルの取得方法

NuGet Package Explorerが利用できない場合においては、UiPathのサポートにパッケージファイルの取得を依頼することができます。

下記のカスタマーサポートページから取得したいパッケージの名称とバージョンを指定して、パッケージファイルの取得を依頼します。その際、NuGet Package Explorerの利用が難しい旨を記載するとよりスムーズかと思います。
https://www.uipath.com/ja/company/contact-us/customer-support

取得したパッケージファイルを Orchestrator を利用して展開する

取得したパッケージファイルはOrchestratorのライブラリ機能を用いて、各StudioやStudioXに配信することも可能です。特に多くの開発者に対してパッケージを一律配布したりする際には便利ですので、ご活用検討いただければと思います。

Orchestrator > テナント > パッケージ > ライブラリ > テナント
の順にアクセスすると下記のようなパッケージ一覧のページにアクセスできます。
こちらのアップロードボタンから取得したパッケージをアップロードします。

アップロードが完了すると、Studio、StudioXの「パッケージを管理」ダイアログの「Orchestrator テナント」タブにアップロードしたパッケージファイルが表示され、利用可能な状態となります。